
Notionで顧客管理を作った人が、最後に必ず困る5つのこと
会計ソフト会社に29年、社長業は19年目。中小企業の現場で生まれた仕事の仕組みを、AI時代向けに作り直しています。
私は、Notionを日々の実務で使ってきました。2023年には、自分の会社で立ち上げた福祉事業の記録をNotionで管理しようと考えました。同じ年、今度はNotionを「売る側」に回ろうとして、他社へ導入代行する企画の採算計算までしたことがあります。うちのブランドサイトの一つ「ヒミコ」の屋号は、いまも「ノーションで会計」のままです。
Notionを語る資格があるとしたら、機能に詳しいからではなく、使ってきた年数と失敗の数だと思っています。この記事は、Notionで顧客管理(CRM)を作ろうとしている方、もう作った方に向けて書きます。比較や乗り換えの話はしません。Notionが本当に強い場所と、Notionの外側にある仕事の境界線を、実際に使ってきた人間の立場で書きます。
先に結論:Notionは「社内の情報を整える」ことに世界最強です
Notionに向いているのは、社内の情報を1か所に集めて、誰でも見られる形にすることです。顧客の一覧を作るだけなら、Notionは今日からでも十分できます。項目を自分で決められるので、既製のCRMより現場の実情に合わせやすい。実際、うちもGIFTED HUNTの契約管理をNotionのデータベースで組んで、外部システムと自動で同期させる設計まで作ったことがあります。
強い場所は、大きく3つです。
1つめ。社内の情報を整えること。 顧客・案件・タスクを1つのデータベースに集めて、テーブル・ボード・カレンダーで自由に切り替えられます。同じ情報を何か所にも書き写す必要がありません。
2つめ。データベース設計の自由度。 リレーションとロールアップで、顧客と案件、案件とタスクをつなげられます。既製のソフトでは決められた項目しか使えませんが、Notionは自分の商売の形に合わせて項目を作れます。
3つめ。2025年から2026年にかけての自動化の伸び。 フォーム機能、Webhook、カスタムエージェントが実装されて、社内の自動化はほぼ完成の域に入っています。問い合わせフォームを作り、条件分岐で振り分け、AIエージェントに要約させる。ここまでを、Notionだけで組めるようになりました。
ここまでは、本当にそう思っています。ここから先が、この記事の本題です。
Notionで顧客管理を作った人が、必ずぶつかる5つのこと
顧客のデータベースを作ったあと、多くの人が同じところで止まります。5つとも、Notionの設計が悪いからではありません。Notionは「社内の情報を整える」ために作られていて、「社外に届けて、追いかける」ためには作られていない、というだけの話です。
①届ける機能がない。 顧客の一覧はできても、そこから一斉にメールを送る、SMSを送る、電話をかける機能は入っていません。Notionのオートメーションには、条件を満たしたときに指定アドレスへメールを送る機能が2024年後半から入りましたが、これは通知の仕組みです。到達率の管理、宛先ごとの出し分け、配信停止リンクの管理までは範囲外です。結局、本当に届けたい相手には、別のタブを開いて人力で送ることになります。
②数字が手入力になる。 顧客数・商談数・成約数を並べたダッシュボードは、作った直後は気持ちがいいものです。ただし、その数字の元がNotionの外にあると、更新は誰かが手で打ち込むことになります。手入力のダッシュボードは、だいたい3週間で更新が止まります。
③売ったあとが手作業になる。 テンプレートや教材をNotionで作って売ること自体は、実際に成立するビジネスです。ただし、決済、購入者へのフォロー、発送や配信の管理はNotionの外の仕事です。「売れた」の後ろに、手作業の工程がそのまま残ります。
④社外に配ると権限で破綻する。 社内のプロジェクト管理としては最速のNotionも、顧客や受講者に「進捗を見せる」段になると、ゲスト権限、共有範囲、人数の管理という別の問題が出てきます。
⑤予約・決済・レビュー依頼が外側にある。 内見の予約、施術の予約、決済、レビュー依頼——これらはどれもNotionの設計思想の外側にあります。Notionが苦手というより、最初から担当していない仕事です。
自分で畳んだ話
ここで、Notionを自分の判断で畳んだ話をします。
2026年の2月から3月にかけて、私はNotionに「タスク管理データベース」と「プロジェクト管理データベース」を本格的に作りました。うちのAIチームの仕事の「真実の場所」として、正式に運用に乗せたのです。
それを、2026年6月に自分で畳みました。
理由は、機能が足りなかったからではありません。うちのAIが、毎朝そこを見に行く習慣を作れなかったからです。仕組みは正しく作れていたのに、運用ルールを書いたファイルにその参照を組み込み忘れていて、AIが毎回その存在を忘れる、ということが続きました。何度も同じ説明を繰り返すことになり、最終的に「タスクとプロジェクトの管理は、日々触っている別のツールに一本化しよう」という判断をしました。
これは道具の話ではなく、運用の話でした。Notionでタスク管理やプロジェクト管理を組むこと自体は、いまでも十分できると思っています。ただ、日々の仕事の入口が別のツールにあるなら、そこに合わせたほうが、結局は続きます。
境界線の引き方
ここまでの話をまとめると、境界線はシンプルです。
社内の情報整理はNotion。社外に届けて、追いかける仕事は別のツール。 この2階建てが、いちばんコストが安いと思っています。
Notionを、顧客データベースの隣に「届ける機能」がくっついている道具に無理やり変えようとすると、たいてい途中で力尽きます。Notionはそのままで、その隣に「届ける・追いかける・回収する」を担当する箱を置く。分業を先に決めてしまったほうが早いです。
当てはまる人だけへ
ここまで読んで、「うちも同じところで詰まっている」と思った方に、選択肢を1つお伝えします。
私はいま、「GIFTED HUNT(ギフテッドハント)」という日本語対応のオールインワンツールを扱っています。顧客データベースの隣に、メール配信・予約・決済・問い合わせの一元受信までが最初からくっついているタイプの道具です。なぜこれを勧めるのか、先に弱いところをお伝えします。
LINE連携は、今のところありません(開発中です)。 LINEでの集客を軸にしている方には、今はまだ向きません。
海外生まれの基盤を日本語化した製品です。 GoHighLevel(ゴーハイレベル)という海外のプラットフォームを、日本の中小企業向けに日本語でパッケージ化したものです。
Notionのような自由なデータベース設計はできません。 項目を好きなだけ作るという、Notionの快感はありません。その代わり、顧客管理と「届ける」機能が最初から1つにまとまっています。
ショートメッセージ(SMS)の一斉送信は、日本ではそのまま使えません。 日本の回線事情によるもので、メールと予約・決済は問題なく動きます。
「聞いたことのないツールでは」と思われるかもしれないので、母体についてもお伝えします。GoHighLevelは2018年に米国テキサス州ダラスで創業した会社で、米国Inc.誌の「最も急成長した非上場企業」ランキングに3年連続、デロイトの「北米テクノロジー Fast 500」に2年連続、G2の「2026年ベストソフトウェア賞」で総合81位に選ばれています(出典: GoHighLevel公式サイトおよび各機関の発表 2026年8月6日確認)。
まだ「Notionだけで様子を見たい」という方には、無料のメール講座「社長の余白」をご用意しています。届ける・追いかける・回収するの実例を、少しずつメールでお届けします。
👉 無料メール講座「社長の余白」はこちら:https://keirinita.substack.com/
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提供元: 株式会社トレジャーハンティング